聴力が低下するということは、単に小さな音が聞こえにくくなるということではなく、最も問題なのは、言葉が聞き取りにくくなるということなのです。
言葉が聞き取りにくくなると会話の内容がわからなくなってきます。そうなると人と話をすることや、外出したりすることが面倒になってきます。
そうした状況が進行すると、家に引きこもりがちになり、疎外感を感じるようになり社会から孤立してしまうようになります。
また、耳からの情報が脳に伝わりにくくなり、脳への刺激が減ってきてしまうので、認知症やうつ状態になりやすくなるという報告もあります。
難聴の問題はコミュニケーションの問題であり、本人だけの個人的な問題ではなく、社会全体にまで影響する問題だといえます。