執筆:ブルーム マーケティング部 M
補聴器の価格を初めて知ったとき、私が驚いたのは、その値段の幅広さでした。
「見た目は似ているのに、どうしてこんなに値段が違うんだろう?」 そんな疑問を持っていました。
実は、補聴器の値段の違いには、音を処理する性能や搭載されている機能が大きく関係しています。
今回は、高い補聴器と安い補聴器は何が違うのか?
その理由を3つに分けて、できるだけわかりやすくご紹介します。
補聴器が高い理由
「補聴器って音を大きくするための機械でしょ?」 私も以前はそんなイメージを持っていました。
でも実際は、単に音を大きくするだけではありません。
補聴器は、マイクで拾った音を分析して、一人ひとりの聴力に合わせて調整しています。
さらに、周囲の雑音を抑えたり、会話を聞き取りやすくするために音を処理したりと、小さな本体の中でさまざまな働きをしています。
「あの小さな補聴器の中で、そんなにいろいろなことをしているの?」
そうなんです。
そして、その音を処理する性能や搭載されている機能の違いが、補聴器の値段にも関係しているのです。
では、具体的に何が違うのか、3つのポイントを見ていきましょう。
基本性能の違い
補聴器の中には、音を処理するための小さなマイクロチップ(プロセッサー)が入っています。
ワイデックスやシグニアでは、この部分を補聴器の「心臓部」と位置づけています。
……が、心臓部と言われても、ちょっとピンときませんよね。
車に例えるなら、エンジンのようなもの。
車のエンジンにも性能の違いがあるように、補聴器のプロセッサーにも違いがあります。
補聴器は、周囲の音を分析し、必要な処理を瞬時に行っています。プロセッサーの性能が高くなることで、より複雑な音の処理や、周囲の環境に応じた調整などが可能になります。
同じように見える補聴器でも、中に搭載されている技術は同じとは限らないんですね。
ただし、新しいプロセッサーや高性能なプロセッサーだからといって、必ずしもすべての人に最適とは限りません。
大切なのは、自分のきこえに必要な性能が備わっているかどうかです。
音の調整の違い
次は「チャンネル数」の違いです。
……チャンネル? テレビの話?と思うかもしれませんが、補聴器のチャンネルは少し違います。
実は、人によって聞こえにくい音の高さは異なります。
低い音が聞こえにくい人もいれば、高い音が聞こえにくい人もいます。だから、すべての音を同じように大きくすればいい、というわけではありません。
そこで補聴器は、音を高さ(周波数)ごとに分け、それぞれに合わせて調整しています。
この音をいくつに分けて処理するかを表すのが「チャンネル数」です。
たとえば、音楽プレーヤーで低音・中音・高音の3つに分けて音を調整する場合と、もっと細かく15に分けて調整できる場合。 15に分けた方が、「この高さの音だけ、もう少し大きくしたい」といった細かな調整ができますよね。
補聴器も同じように、チャンネル数が多いほど、音の高さごとに細かく調整できます。 つまり、人によって違う「聞こえにくい音」に、より細かく対応できるということです。
ただし、チャンネル数が多ければ必ず聞き取りやすくなるわけではありません。実際の聞こえ方は、ほかの音声処理技術や調整内容によっても変わります。
搭載機能の違い
そして、もうひとつ大きいのが、搭載されている機能の違いです。
たとえば、静かな部屋で家族と話すときと、にぎやかなレストランで友人と話すとき。同じ「会話」でも、周囲の音の状況はまったく違いますよね。
補聴器には、そんなさまざまな場面での聞き取りをサポートする機能があります。
たとえば、次のようなものです。
たとえばシグニアには、会話相手の声を捉え続ける「スピーチロックオン機能」を搭載した補聴器があります。相手が動いたり、周囲に複数の人がいたりする場面でも、会話の聞き取りをサポートするための機能です。
こうした機能の種類や性能は、補聴器の器種やグレードによって異なります。
つまり、価格の違いは「どんな場所で、どんなきこえをサポートできるか」という違いにも表れているんですね。
補聴器の選び方
ここまで読むと、「やっぱり高いものを選んだ方がいいの?」と思うかもしれません。
でも、必ずしもそうとは限りません。
静かな自宅で家族と話すことが多い人と、仕事で会議や外出が多い人では、必要な機能が違うからです。
大切なのは、値段よりもまず、「どんな場面できこえに困っている?」「補聴器を使って、どうなりたい?」 です。
ぜひブルームのスタッフにお気軽にご相談ください。
きこえの状態や普段の生活、ご予算に合わせて、補聴器選びをお手伝いします。
補聴器の価格シリーズ|もっと知りたい方へ
この記事を書いた人
ブルーム マーケティング部 M
補聴器専門店ブルームのホームページやLINE運用などを担当。入社前は補聴器についてほとんど知らなかった人。自分が疑問に思ったことや、初めて知って驚いたことを皆さんにわかりやすくお伝えします。
専門監修
ブルーム 教育部 O
認定補聴器技能者
補聴器の販売現場での経験を経て、現在は社内スタッフの教育・研修や教材制作を担当。専門的な内容も、できるだけシンプルに、わかりやすくお伝えできればと思っています。