家族や友人との集まりで、冗談が聞き取れず笑いの輪に入れなかったり、食卓での会話についていけず、黙ってしまう方はいませんか。
「仲間のひとりとして会話に参加できている」と感じられることは、誰にとっても大切なことです。 聞こえにくさがある人に対して、少し話し方を工夫するだけで、「聞いてもらえている」「大切にされている」という安心感につながります。 それは、特別なことではなく、思いやりの延長にある行動です。
日常の会話は早く、場面も変わりやすく、予測しにくいものです。
だからこそ、家族や周囲の人が「きこえの変化が生活にどのような影響を与えているのか」を理解し、一緒に工夫を見つけていくことが大切です。
話したいことがあると、ついそのまま話し始めてしまいがちですが、まずは相手がこちらを向き、会話の準備ができているかを確認しましょう。
やさしく名前を呼んだり、視線を合わせるだけでも十分です。「これから話すよ」という合図があることで、聞き取りやすさが変わります。
聞こえにくさがある人は、言葉だけでなく、口の動きや表情、声の調子といった情報も手がかりにしています。
できるだけ相手の正面に立ち、口元を手や物で隠さず、自然に話すことを心がけましょう。 外出先では、向かい合って座るだけでも理解しやすくなります。
ゆっくり、はっきり、時々間をとりながら話すことがポイントです。
雑音の多い環境では、聞き取るために強い集中が必要になり、疲れやすくなることがあります。
自宅ではテレビや家電の音を控えめにし、外出時は比較的静かな場所を選ぶと会話がしやすくなります。
完全に静かにできない場合でも、少し場所を移動するだけで、ぐっと楽になることがあります。
聞こえにくいからといって、大声で話す必要はありません。 普段より少しゆっくり、はっきりした声を意識するだけで十分です。
叫ぶような話し方は、かえって言葉が歪んでしまい、 理解しづらくなることがあります。
聞き返されたときは、同じ言葉を繰り返すよりも、 別の表現に言い換えてみましょう。
言葉によっては、口の動きが読み取りやすいものもあり、言い換えることで伝わりやすくなることがあります。