補聴器の現状とメリット


補聴器は、毎日の生活にさまざまなメリットをもたらしてくれます。
世界や日本での補聴器装用の現状と、どのように役立つのかご紹介します。

補聴器を活用することで、聞こえを補うことは可能です

加齢によって聴力が低下してしまった場合、残念ながら医学的な治療は難しいと言われています。
一度低下してしまった聴力を元通りにすることはできませんが、補聴器を活用することで、聞こえを補うことは可能です。
聴力が低下した状態をそのままにしないで、解決方法として補聴器を検討してみてはいかがでしょうか。

装用までの年数

自分が難聴であることを自覚しても、すぐに補聴器を使ってみようという人は多くないようです。

難聴を自覚してから、補聴器をつけるまでに7~8年という期間がかかるという調査結果もあります。

日本の補聴器普及率

また、日本の補聴器普及率はかなり低く、「聴力が低下したり、難聴になったら補聴器をつけるのは当たり前」という考え方は一般的になっていないようです。

しかし、毎日の暮らしの中で補聴器を活用している人たちはたくさんいます。

「お年寄りっぽい」「自分にはまだまだ」などと敬遠するのではなく、生活を豊かにしてくれる便利なツールとして、補聴器を活用してみてはいかがでしょう。

毎日の生活における補聴器のメリット

言葉をはっきりと届けてくれる

聴力が低下してきた際に一番困るのは、言葉が聞き取りにくくなることです。特に、周囲が騒がしい場所で会話をする時などはどうしても相手の言葉を聞き取ることが難しくなってきてしまいます。

最新のデジタル補聴器には、入ってくる音を細かく分析することで、人の音声と周囲の騒音を識別し、騒音を抑えて人の言葉を強調する機能が搭載されています。そのために、まわりが騒がしい環境でも話し相手の声が聞き取りやすくなります。

また、大勢の人が周りで会話をしている状況では、横や後ろの声が邪魔をして、正面にいる相手の声が聞き取りにくい場合があります。このような場面でも、前方からの音を優先して聞こえやすくして、それ以外の方向からの音を低減する指向性という機能が搭載された補聴器なら、一番聞きたい相手の声を聞き取りやすくしてくれます。

何より、言葉がはっきり聞こえるようになると、家族や友人と話をすることが楽しくなります。そして、毎日がより楽しく充実したものになることでしょう。

小さな音が聞こえるようになる

子供のささやき声、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、波の音・・・。

補聴器をつけると、聴力の低下によって聞きえなくなってしまっていたさまざまな音が聞こえてきます。自分の身の回りにこんなにたくさんの音があふれていたことに驚くでしょう。そして、外に出かけることがもっと楽しくなるはすです。

また、たくさんの音が聞こえるようになることで、脳への刺激が増え活性化されるとも言われています。

テレビや電話をよりいい音で楽しめる

最新の補聴器には、最先端のワイヤレス通信技術によって、テレビや携帯電話の音声を直接補聴器に届けることができる機能を搭載したものもあります。
音声が無線で直接補聴器に送られるので、ボリュームの大きさを気にすることなくご家族と一緒にテレビを思う存分楽しむことができます。
もちろん、音声はクリアで高音質、映像とのズレもありません。

また、携帯電話の相手の話し声も補聴器に直接届くため、周囲の音を気にすることなく、より会話に集中することができます。

※別途アクセサリーが必要となります。

危険の察知がしやすくなる

言葉が聞き取りやすくなり、会話が楽しくなる。身の回りのさまざまな音が聞こえるようになって、毎日の生活に張りが出てくる。
補聴器をつけることのメリットはたくさんありますが、危険を未然に防ぐのを助けてくれる効果もあります。

聴力が低下してくると、特に後方から近付いてくる車や自転車の音が聞こえにくくなるために、接近に気付くのが遅れがちです。
補聴器から入ってくる音によってしっかりと自分の周囲の状況を把握することが、危険を未然に回避することにも役立ちます。